柴犬小鉄の闘病記録

柴犬小鉄に悪性の鼻腔内腫瘍、ガンがあるとわかりました。これから先、小鉄の病気と死と向かい合うため、そして、同じように苦しみ悲しんでいる飼い主のため、その日々を綴っていこうと思います。

私の独白002

 小鉄のこぶが23日からおよそ1週間。

 大きくなっていて泣きそうになる。



 元気に散歩をし、ご飯もちゃんと食べているけれど、刻一刻と時間が過ぎることに焦りが止まらない。


 今日、動物病院から紹介予定の大きな病院の初診空き状況を見たら、土日では空いていた近々の日が埋まり、次はその10日後、それがダメだとさらに10日後になっていた。

 そんな先では、予後3ヶ月のうちの1ヶ月が過ぎてしまう。


 病理検査の結果を待たないと紹介状を書いてもらえないだろうけど、たまらず動物病院に電話をする。

 もう放射線治療しかないことはわかっているし、病理検査の結果も大きな病院で出しているなら、紹介状を書いて欲しいと頼む。


 担当の医師が今日から4日間の休みを取っていると言われたが、別の先生でもまったく問題ないと伝えると、書いてもらえるとのこと。

 病理検査の結果無くても書いてくれるなら、恐らく悪性腫瘍だと言った日に教えてよ!!


 そもそも小鉄が左目周りを触ると痛がるため受診したのが、今から2ヶ月前の12月。

 そのときは、レントゲンを撮って異常が無いから様子を見ましょうとだけで終わったけれど、きちんと検査していたらもっと早くわかったのでは!?


 早期発見早期治療が大事だと、どこのサイトでも書いてあり、泣きそうになる。


 動物病院に対して理不尽な怒りが込み上げてきて、不信感が募る。

 自分がもっと早く気づいて手を打っていれば、という後悔をしたくなくて責任転嫁してるのはわかっているけれど……


 小鉄、頑張ろうね。

 絶対助けてあげるからね。


私の独白001


 頭を縫合してから2日目。

 傷跡は綺麗になって、食欲もあるので安心。


 ただ、どこでも触らせてくれるのに、右目だけ触ろうとするとすごく嫌がる。

 そこに腫瘍があるから痛いのだろう……


 この子に何をしてあげたらいいかわからず、ひとりっきりになると号泣や絶叫してしまい、この子を見ると涙があふれてくる。


 鼻腔内腫瘍について検索すると、放射線治療しかないとあったので放射線治療について片っ端から調べてみた。費用は、目眩がするほど高い。しかも、1年後の生存率は50%もない。無治療だと3ヶ月。

 昨日は、寂しがり屋な小鉄に入院は無理だから、と無治療を考えていた。でも、諦めきれない。だから今日は、放射線治療をしたいと思っている。どちらがいいか、正解がないから苦しい。そもそも病理検査の結果を待って、大きな病院でちゃんと話を聞かない限り結論なんて出ない。でも、悩む。


 せめて夏まで元気に、と思っている。だって、小鉄は川遊びが大好きだから。いっぱい遊ばせてあげたい。山の中や草の中が好きだから春や秋はたくさん散歩させてあげたい。

 写真も撮りたい。家族5人と2匹がそろった写真が無いから。


 お家が暗く、飼い主が泣いていると犬も不安になると知り、いっぱい撫でて笑いかける。

 泣いてたらダメなんだ。


 気を紛らわせるため、メモリアルグッズを色々調べてみる。イラストもフェルトも生々し過ぎて、今の私には無理だった。


 小鉄は、私におやつをいっぱいねだる。そして、私の足にあごを乗せて甘える。いつもは先輩犬が独占していてかまってあげられないから、かまわれるのが嬉しいのだろう。家族の中で私が1番接する時間が短い。先輩犬が私のことを大好き過ぎてべったりだから。小鉄だって私に甘えたいよね。わかっていたのに、ついつい後回しにしてしまっていた。だからといって、先輩犬をないがしろにもできない。そうしたら、今度は先輩犬のときに後悔してしまう。どっちもうんとうんとかまってあげよう。

柴犬小鉄の闘病記録001



小鉄 柴犬 ♂

2013年06月29日生まれ 10歳8ヶ月


 小鉄は、水遊びと電車が大好きな、目がくりっとした可愛い黒柴です。

 ツンデレに見えて、反面ヤンチャで甘えん坊な性格をしていて、むしろ猫なのではないかと思うことさえあります。

 そして、とても強い子で、痛みや辛さを我慢してしまいますが、すごく寂しがり屋です。

 3ヶ月先輩の柴犬と仲良しで、2匹そろって家族中から愛情を一心に注がれています。


 そんな小鉄の頭にこぶができ、最初はたんこぶかと思いましたが、なかなか治らないため動物病院に連れて行ったのが、2024年02月23日の午前のことでした。

 レントゲンを撮り、その後腫瘍の可能性があるとのことで一旦午後まで小鉄を預けます。血液検査をし、CTとMRIを撮り、病理検査のため組織を取り、大きな病院へ送ります。

 午後になって小鉄を迎えに行くと、病院の外まで聞こえるほど、小鉄が鳴いていました。私も泣きたくなるのをこらえ、まずは医師から説明を受けます。

 まずは、血液検査の結果。良好そのものとのこと。

 もしかして……とうっすら期待を抱いた私にCTとMRIの画像が見せられます。小鉄の腫瘍は、目と頭の骨を溶かしていました。

 そして、医師から、はっきりしたことは10日後の病理検査の結果を待たないとわからないが、悪性の鼻腔内腫瘍、つまりガンの可能性が非常に高いと告げられます。悪性の場合、放射線治療ができるかもしれないが、そのためには遠方の病院に通わなければならないこと、手術するには場所が悪く、全部摘出できないことなどの説明を受けました。

 予後は、どれくらいですか? と聞くと、3ヶ月との答えが返って来ました。

 泣きながら家に帰り、ぐったりしている小鉄のそばで小鉄をなでます。家族中がショックを受けていました。

 病院から帰宅後の小鉄。

 病理検査のため、頭頂部の毛を刈られ、縫合されています。